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ドクダミママ至言

母業落第の果て:もっと早く知りたかった子育てへの答え

Only six weeks of paradise −6週間だけの天国(離婚と交通事故で地獄行き) 

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家の前の散歩道はすでに紅葉。この道をテクテクと夫婦で散歩している。


次男は8月の上旬に、娘は同月末に家を出た。

そしてわたしたち夫婦は正真正銘のエンプテイ・ネスターとなった。

最初は30年間の子育てからの疲れと精神的な安堵で、放心状態に陥った。

その後子供のものの断捨離に励み、子供のいない人生を生きることにも慣れていった。

わたしは夜は以前よりよく眠れるようになり、子供のことを考えることも少なくなっていった。

 

次男から連絡は全くこないし、連絡を入れても返事はなかった。だからうまくいっているものと信じていた。仕事も昇給はないがフルタイムになったと聞いた。

娘のニュースは主に三男から聞いたものだ。初めての一人暮らしで人生を謳歌しているらしい。仕事でも認められ、新製品開発部門に異動になり、楽しくてたまらないらしい。

 

どの子もきちんと自立して立派にやっている。

職場の同僚にそれを言うと、それは子育てで成功した証明だと言われた。

そうか。

成功したんだ。

成功には様々な段階や種類があるとして、それでもみんなそれなりに自力で生きていて親に迷惑をかけずにやっているということは成功なのだ。

 

ところが今週たて続けに事件が起きた。

 

月曜日

夜中の3時に夫にテキストが入ったらしい。

朝確認してみると、次男からのブレーキングニュースだった。

それは

言うまでもなく

 

離婚!😵

 

一年前に結婚した次男は離婚するんだそうだ。

妻のアル中がシカゴに行ってから悪化し、これ以上耐えられないらしい。

 

妻とのこれからの生活も変わらないだろうし、もっと先の人生も全く見えない。

そして妻の問題で、自分の人生が破壊して行っている。

妻を愛しているけど、現実的に無理だと言っていた。

 

具体的にはこんな感じだったらしい。

日曜の夜に、嫁はまたかなり飲んだらしく凶暴になった。

夜中の3時まで息子を寝かせてくれず、暴言を吐きまくり、家具や壁やそこらじゅうのものを叩きまくり、息子にも物を投げつけていた。それに反発してもし息子が行動に出ると、家庭内暴力とかで男性は不利な立場に置かれるのでそれもできない。(息子は黒帯を持っているし力が強い。自制心を失えば妻を簡単に殺してしまうことも可能)だから相手に手を出さないようにしながら自分を守るだけで精一杯だった。

結局長時間にもわたる騒音で近所から苦情が出た。警察を呼ばれる寸前だった。

しかし、これが初めてではない。過去にもあったことだ。同棲中は本当に警察が来た。

 

友人も家族も見知らぬ人でさえ全員この結婚に反対した。

それなのに頑固な息子は「僕が助ければ変わってくれるだろう」と期待の元に結婚を急いだのだ。「愛の力で変えてみせる!」とか若い人が考えそうなこと。

 

だが、人はそんな簡単には変わらない。

 

アル中は、すでに脳が化学的に変化しているからアル中なわけで、精神的な問題以上の手に負えない大問題なのだ。自分の心をコントロールするとかそういうレベルではなく、「体が欲っしてしまう」という状態、つまりアルコール成分が体から消えていくと無性に欲しくなりいてもたってもいられない状態。そしてアルコールを見ただけでまたちょっと匂いを嗅いだだけで中毒症状が出てきてしまう。これが正真正銘の中毒。

回復には本人の強い意志が最も大切で、家族がいくら応援しても回復しないケースが大多数を占める。Alcohole Anonymousという非営利団体が全米中にあり、そこにも通っていてサポートを受けていたがすぐに振り返しに戻っていた。例えばAAに行ったその翌日にアルコールに手を出すのだ。アルコールは家のどこかに上手に隠していて時々息子がそれを発見して大騒ぎになるのが常だった。

周りに頼るのではなく自分でどうにかしないといけないのだ。

もっともそんな強い意志の持ち主は最初からアル中になどならないのだが。中毒になると既に手遅れで、よほどの人でない限りは回復どころか改善も難しい。

 

次男はお酒を一切口にしない。飲むと吐くタイプなのだ。またアルコールのない家庭に育ったのでそういう生活態度を毛嫌いしている。

嫁はお酒が入っていない時は天使のようだ。だから彼女はジギルとハイドのようで、変貌が著しい。

 

夫と私は一年間同じ屋根の下に暮らして、この嫁を可愛く思うようになっていった。

人間だから弱点はあって当たり前。だから彼女の精神が安定するようになるべく優しく対応してあげていた。

そのせいか、この家にいたときはあれでもマシだったらしい。

あれで???

よく下から大喧嘩が聞こえてきたけど。

(夫婦のことなので口は挟まないようにしていたけど。)

 

息子はどうやって離婚するか、離婚届はどこで手に入れるかなどを親に聞いてきた。

でも、親は離婚を経験したことなどないから、あまりよく助けられない。

考えが変わるということもあるから、翌日連絡してまた聞いてみた。

でも決心は変わらないということだった。

ま、こうなる予感がしていたし、驚くことでもない。

 

ただ

 

今のアパートを出て新しいアパートに移るほどの預金がないらしい。

だから当然親に「貸してほしい」と泣きついてきた。

しかしその後、よくよく契約書を見てみると、

1年契約で今のアパートを出れない!とわかった。

 

出口はふさがれ頭を抱える息子。

そして妻の親からは責任を持て!と脅される始末。

そもそもね〜、アル中になったのはこの親のせい!そっちが責任を持つべきなんじゃないの?息子に問題児を押し付けてきてムカつく〜〜〜〜!

でもこの問題児と結婚を決めたのは馬鹿な息子だから今更何も言えたもんではない。

 

ああああああああ。

子育ては失敗!😭😭😭😭😭

 

水曜日

次男の離婚騒動で頭を抱えているところに娘から電話が入った。

夜の11時だ。

 

交通事故に遭ったらしい。(アリゾナは夜の8時)

突っ込んだのは娘らしい。

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事故後のトヨタプリアス。そこまでひどくないか。。。。

理由はこれ。

1。娘は近視で遠くがよく見えない。ちょっと離れたところ(自動車の前)でもすでにボヤッとするほどひどい。そのため学校でも常に一番まん前に座らせてもらっていた。

2。アリゾナは日没が早く午後6時。近視用のメガネをかけていても暗くてよく見えない。

3。フェニックスは砂漠地帯のため乾燥していておまけに大気汚染もひどい(大気汚染全米第7位の都市)ので極度な涙目になりやすい。

4。仕事で疲れていたため更に涙目になっており集中力も散漫。

このように頭も目もぼやけて

結果的に事故!

 

それで、ぶつけられた相手はトラックだったため擦り傷を受けただけだった。

娘は若く比較的綺麗な女性なので、相手(当然男性)は簡単に許してくれ警察を呼ばなかった。にこにこ笑って優しくしてくれたらしい。😅

 

娘は自動車保険料の値上がりを恐れて保険会社にも連絡を入れなかった。

自力で修理代を払うとか言っていた。まさかクレジットカード?

ここで可愛い娘のために親が登場する家庭もあるだろう。

 

でも

娘は遠くのアリゾナにいる。

そう簡単に助けにはいけない。

当然金銭的援助も控えるべきだ。

だからアドバイス以外は本人に全面的に対応させることにした。

そもそも、自立とはこういうことを意味する。

親がのこのこ出て行っては自立を阻むことになる。

 

ちなみに娘はこの事故の前に食中毒にかかった。でも自分でどうにか解決したらしい。

自立して1ヶ月半だけで、すでに食中毒と事故。

(でもどちらも命にかかわるほとではなかったのでよかった。食中毒だけど、アリゾナは9月末でも華氏100度を超える気温だった。今も90度台。だから食物があっという間に腐るのだ。冷帯育ちの娘には予測できなかったらしい。)

 

次は何がやってくるのだろう?

と思わざるを得ない。(ネガテイブ発想はよくないけど。。。)

自立を見守るのも結構大変だなあと思う今日この頃なのだ。

 

6週間だけの天国

夫と私は二人っきりになってから毎日外に散歩に出かけるようになった。

以前もそういう習慣がなかったわけではないが、子供の問題などで頻繁には実践していなかった。

でも晴れて(?)二人っきりになったので、この習慣が復活した。

 

二人で手をつないで自然を満喫しながらの散歩。

夫は妻の笑顔が戻ってきて幸せだと言っていた。

悩みの相談などはなく、冗談を言い合い、独身時代が戻ってきたかのようだった。

私も30年ぶりの心配ゼロの生活が嬉しくてたまらなかった。

でもそれももう終わり。

 

木曜日の散歩中に、夫はこんなことを言ってた。

"Only six weeks of paradise, wasn't it?”(6週間だけの天国だったね。)

と。

本当にそう。

 

子供が家を出て行っても親の心配と悩みは尽きないって、言われていた通りだった。

いきなり身体中の細胞が痛めつけれれているように感じてきた。

 

6週間だけだったけど、6週間もあったことを感謝するしかない、か。

 

ドクダミママ至言

親業は続くよどこまでも。

終わりのない旅は気長に構えるしかない。

そういつ勝つんだか負けるんだかわからない長期戦。

しんど〜〜〜〜〜〜い!😞