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ドクダミママ至言

母業落第の果て:もっと早く知りたかった子育てへの答え

ゲイの婚約者が気に入らない。

トビアスには婚約者がいる。

台湾から来ている。

当然男性だ。

名前はベン。

2年ほど前に婚約したと聞いた。

息子の方が指輪をあげた。

 

息子も1ドルにもならないような「プロミスリング」らしき金の輪っかを左手の薬指にしている。

次男の結婚式が先週の土曜日にあり、代表でスピーチをしているトビアスの左手に目がいった。

でもそのあと、ベンの手を見たが指輪らしきものは全く身につけていなかった。

なんと。

息子があげた指輪は?

 

彼は公共の場で絶対にゲイだとバレないように気をつけているのだ。

なんか息子が可哀想になって来た。

 

2年前に、ベンに親に話をしたのかと聞いてみた。

その会話はこんな感じだった。

 

ベン:親は自分の子供のプライバシーに興味がない(嘘)。

干渉しない(信じない)。

オープンな考えの持ち主(のはずがない)。

だからゲイでも気にしないはずだ(そんな親はどこを探してもいるわけない)。

 

私:じゃあ、婚約者がいるって今言ってあげても全く問題ないってことよね?

ベン:今はそんなことよりも重要なことがあるんだから言う必要なし。

私:そんな。教えるだけなら、2分とかからないでしょ?一刻も早く言ってあげたほうが親切だと思うけど。

べん:(うるさいと言わんばかりの眼差しでこっちをみる)

 

それで息子に後で聞いてみると、

「ベンは親に知らせることをものすご〜く恐れている。だから言えない。」

 

なんだ嘘か。

やっぱり。

勇気がないんだ。

ということはやっぱり保守的な親なんだ。

それにベンは長男で跡取りだし、家は財産もあるらしい。

言ったらショックだろうな。

これって親不孝だよね。

どこから見ても。

うちは息子が3人もいるから、一人くらいゲイでもどおってことはない。

でも一人息子がゲイじゃあ孫はなしってこと。

あちらさんの気持ちを察することは簡単だ。

 

その1年後。

少しは進展し、来年の夏(2020年夏)に東京に行ってそこで親と落ち合うという大展開となった。

でも

親が可哀想。

なにやら

自分がゲイであることと、男性の婚約者がいることを、

一気に知らせるという戦略らしい。

それもレストランで!

 

ひどい!

息子がゲイであることも知らないのに、いきなり婚約者?

なんと意地悪。

公共の場で大声で泣くわけにもいかない。

文句も言えない。

 

ただショックを与えて、ほなさいなら、ということらしい。

 

本当にひどい。

1年くらい、いやせめて6ヶ月前に自分のアイデンティティを知らせてあげて、親が諦めてから、失礼、納得してから、婚約者を紹介すればドラマにならないじゃないの。

それなのに、有無を言わせないために、これ?

親の気持ちも考えてよね。

可哀想。

これってすごい意地悪。

自分も親なのでこんなことをされたらたまったもんじゃない。

 

息子も可哀想。

東京のレストランで、相手の親に「せっしゃは何者?」とジロジロ見つめられた後に、ベンは親と中国語で言い合いになるかもしれない。きっと気まずい雰囲気に包まれることだろう。

容易に想像できる。

 

これを聞いてベンの評価が一気に落ちた。

ついでに息子のあげた指輪をしていないことも気にくわない。

弱虫!

それでも男?

おっと、ゲイだったね。

 

ゲイの息子を持つと相手の親のことまで心配しないといけない。

こちらから秘密で知らせてあげたいくらいだ。

でもそんなことをすると、息子たちの怒りを買うので黙っているしかない。

 

我が家は事件が多くて心やすらかになる日などない。

夫はそれから逃げるためか休日も仕事にずっと行っている。

 

もうどうにでもなれ!

わたしには関係ない!

 

勘弁して。

これ以上なにも知りたくない。

ほっといて!

と叫びたい。