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ドクダミママ至言

母業落第の果て:もっと早く知りたかった子育てへの答え

世界で最も困難な仕事

世の中で何が一番難しい仕事かって?

う〜ん。

そうね

責任の重さ、危険度、ストレスからいくなら

こんな職業があげられるかもしれない。

 

大統領/首相

会社社長

中堅管理職

教職

パイロット

医師

建築業者

消防士

軍隊の兵士

など。

 

これ以外にもたくさんあるに違いない(読者の方のお仕事を落としていたらすみません)。

けれども、上記の職業より難しい仕事があると

わたしは感じている。

それは他でもない親の仕事ではないだろうか。

 

親は空を飛ぶわけでもないし、何億もの人の人生を左右するわけでもない。

では、何が大変なのだろうか?

 

その理由はというと、

1。教則本どおりにいかない。

本屋に行けば、アマゾンのサイトをのぞいてみれば、読み切れないほどのこの手の教則本なるものが存在する。ネットにもあるある。

読めば読むほど混乱し悩みが深まることも往々にしてある。

実はわたしも何十冊、いや最低100冊は読んだと思う。それで結論はと言うと

「実践できない!」

 

理由は、

自分の子供と、この母親にぴったりの処方箋ではないからだ。

でもそんなものは残念ながらあるわけがない。

人は皆異なり、方程式を簡単に当てはめれば全て丸く収まると言うのはないのだ。

だから難しい。

数学の苦手なわたしでさえ、

「数学の方がよっぽど簡単!」

と威張って言える。

自動車工場のアセンブリーラインで働く行員の方々には工程マニュアルものがある。それに従って仕事を進めれば良い。機械には個性も感情もない。泣き叫ぶとかも絶対ありえない。

だが子供は違う。子育ては違う。予期しない事件が非常に多い。

だからストレス。

複雑な職務に耐えられる人はわずかしかない。

 

2。何年やってもプロになれない。

仕事というのは何年かやっていれば、コツを覚え、だんだんスキルが上達していくものだ。しかし、親の仕事は違う。

何年やっても、「この道のプロ」にはなれない。

なれない自分にストレスを抱き、協力してくれない我が子(つまり部下)にイラつく。

さらに、うまく教えてくれない教則本(上司)のせいにする。

 

何年やっても上達しないのは、ピアノの練習のような感じだ。

でも楽器はこう言えばいい。

「楽器は得意じゃないわ。やめた!」と。

仕事も「セールスは向いていない」なら

他の仕事につけば良い。

 

人間の子供にこれはできない。

「子育ては得意じゃないから、やめた!」は許されない。

何年やっても上手にならなくとも逃げられない。

(逃げると社会からコテンパンにけなされるのが怖いし。。。)

ずっとやらないといけない。

自分の能力以外(で以上)のことをしないといけない。

あ〜ストレス。

 

3。子供一人一人が違う

そんなの当たり前!なのだがこの個性の違いに適応していくことの難しさ。

何人も子供がいると、それぞれ性格だけでなく、ニーズも異なる。

それに常に対応していくことはさらに難しい。

我が家の子供達にはそれぞれ別の健康の問題だけでなく発達障害もあり、常に親側に学習と新たな適応が要求され、それに付随するストレスがかなり大きかった。

常に複数の健康問題と複数の障害を心に留めていないといけない。

その責任の重さに圧倒されて自分というものが潰されていくように感じていた。

 

3。子供は日に日に変わっていくもの

子供は成長していく生き物だが、大人はそれとは反対に既に「自己」というものが確立している。だからそう簡単に、「今日からこのように生きる!」なんてできないのだ。

子供は柔軟性に富んでいるが、大人は頭が硬い。

4歳児と6歳児はかなり異なる。ニーズも異なる。特に長子の場合は、親子共々常に新しい経験をすることになり、常にわからないことばかりで、これはストレスが大きい。

当然手探りの子育てなので、失敗の回数も増える。

失敗の数が増えれば親は自尊心がどんどん低くなり、その結果ウツにもなりかねない。

常に移り変わり常に調整が必要とされる仕事は大変なのだ。

 

4。親は他にもすることがあるのだ

親は子育てをしているだけではない。

他にもすることはたくさんあるのだ!けれども子供にはわからない。

子供は親の都合など全く頭にない。

こちらばかりがあちら様に合わせることばかりで、これもストレスの原因。

出かける時にいきなり泣くとか、

宿題を見てあげれるのは今の時間しかないのに、やらないでごねているとか、よくある話。

やることが多すぎて親は子供が寝てからかかろうと思うが、都合よく時間通りに寝てくれない、ということもある。

思春期になると、自分がむしゃくしゃするので親に八つ当たりをする、ということもある。特に母親は家族の感情のはけ口、つまりゴミ箱扱いになりやすい。

 

これもあれもと業務を押し付けてくれる理解のない上司のような感じが子供。

(ああ〜、やってられません・・・)

 

5。最低賃金長時間勤務

子育てに給料は出ない。(ごもっともですが)

いくら頑張っても、昇給どころが一円も出ない。ボーナスなんてもっての他。

でも教員や保母/保父さんは出る。

 

自分の子供なんだから自我を捨て命を削って子供に仕えるのが当然、と国を問わず皆信じて疑わない。

はっきり言って奴隷労働。それもかなり働かないといけない(でもやっていることが正しいかどうかの保証もない)。体力と精神力の極限値をさまようゾンビが主体の地獄絵と化する日もある。

 

確かに我が子は可愛いものだ。だからタダ働きでも頑張れるところがある。

でもいつもとは限らない。

特に長時間勤務が続くと観念袋の緒が切れることも当然ある。

週七日制24時間オンコールがこの仕事。

有給休暇なし。

病欠も取れない。

旅行に行っても子供の面倒は続く。

軍隊の兵士が怪我をすれば引退となり様々なベネフィットもつくが、

それは親にはない。

永遠に退職できない感じ。

 

こんなに労働条件の悪い仕事って他にあるわけ???

でもって、あまり感謝もされない。当然だと思われているのが現実。

 

6。評価が厳しい

子育ての評価を下す裁判官とは誰か?

家族?

社会?

でも・・・

実は

一番厳しい裁判官とは

他でもない

自分自身。

 

一般的に自分がどのくらいできているかは自分が一番よくわかっているものだ。

日々うまくいかないと、それを一番先に責めるのは自分なのである。

そして改善を試みるが、改善方法もよくわからないときている。

さらに、改善しても世の評価は低いことが多い。

(改善後、次の課題がすぐやってきてこれにも改善策を講じないといけない。つまり終わりがない)

子供の素行が悪かったりすると、これも全て親のせい。

勉強ができないのも親のせい。

病気にうまく対応できないのも親のせい。

アメリカでは子供が消えたりすれば、最初に疑われるのが母親で次が父親!

 

社会が親を責めるだけではない。

親は、特に母親は全部自分のせいだと、自分を責める。

あの時、ああいう風にしていれば、現状のようにならなかったはず。

と、ず〜と言い続けるのだ。

はっきり言って拷問。

こんな仕事は世の中にない。

親、特に母親の仕事だけ。

 

ついでにあまり尊敬されない。

かろうじて認められる日と言えば一年に一回のみ。

母の日。

これがないと、

誰も母のことなんて顧みてくれる人もいなさそう。

 

実はアメリカでは、母の日が一番憂鬱だとこぼす母親が非常に多い。

自分がその日にふさわしくないと思えるからだ。

その社会が決めた「立派な母親という基準」に到達できない自分を嘆いているからだ。

自殺する女性もいる。

つまり

チョー危険な職業なのだ。

 

あの〜。

タダ働きなんだからそこまで評価を厳しくする必要はないんじゃあないの?

とわたしは言いたいけど。

多分、子供の立場にある人と、子供のいない人と、男性はこの意見に反対するかも。

です。

 

まとめ

親の仕事が世の中で一番ストレスが大きく、責任が重く、評価が厳しく、鬱になりやすい。だから一番困難で危険。

シングルファーザーという存在も昨今では増加しているが、父親というのは子供と自分を感情的に切り離すことが可能なようで、女性のように個人的に取らないように見受けられる。結果的に心を病むほど落ち込んだりもなさそうだ。

従って、子育てで悩んでいるのはほとんどの場合は女性ということからも、このブログでは母親に焦点を当てていきたいと思っている。

 

と、随分硬い書き方をしてしまいましたが、

もっと簡単に述べるなら、

親業の感想はというと、

ひとえに

 

えらいしんどいどすえ〜〜〜!

 

だって、世の中で一番困難な仕事なんですから。

ちなみにうちの夫は、そうは思っていないらしい。

、ほんに羨ましいどすな〜。