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ドクダミママ至言

母業落第の果て:もっと早く知りたかった子育てへの答え

結局自分次第なのか・・・(安倍元首相の事件に思うこと)

裏庭のMulberry(桑の実)。花言葉の一つは「共に死のう」。
悲しんでいる人の心に寄り添いたい。

最近・・・安倍元総理の事件で考えさせらることが多い。

 

この元総理を撃った山上徹也氏。

母親が宗教団体にのめり込み多額の献金をして個人破産したということが家庭を破滅させ、

結果的に彼の人生に暗い影を落とすことになった。

そしてこれが今回の事件に至らしめた原因だ。

 

で、実は自分も話題の当宗教団体の会員の方に会ったことがある。

 

最初の出会い

19歳の時に30万円ほどする壺をこの協会の女性から勧められたことがある。

 

四畳半の狭いアパートにやってこられてこの壺の威力について説明された。

最初は100万円ほどの壺を薦められた。😰

首を横に振ったので

値段を少しずつ落としていって一番安い30万円。

それでも・・・不可能!😅

(壺を買う余裕があるならもっとまともなアパートに住んでるはずでしょ!?😅)

 

毎日これを磨くと先祖供養になり次第に自分の人生も開けてくると言われた。

どこの19歳がこんな非実用的で高価なものを買うのか・・・と疑った。

ローンも組めるとか言われたけど・・・借金までして買いたくないし、まず買えない。

それに、今後も引っ越しが沢山あるだろうし、このツボが行くところ行くところついてくるなんて・・・ちょっとね〜。(高い壺が割れたりしたらどうするの?)

足手まといなものはいらないのだ。

 

若くて貧乏だったし全くうんと言わないからそれ以上向こうも押してはこなかった。

でも肩を落として帰っていく姿を見て、上層から売りつけるように脅されたのが見え見えだった。

彼女は誠実そうなとても感じのいい方だったのだ。

 

買わなくてごめんなさい。

でも・・・無理だから仕方がないし・・・壺を磨いて先祖の供養とか・・・イマイチ納得がいかなかったから、自分に嘘はつけない。

 

オハイオでの出会い

妻がフランス人で夫が日本人のカップル。

夫は会社経営者で妻は会社の会計を手伝っていた。

子供は2人。

わたしは彼らの長女に絵を教えていた。

 

もう一カップルもフランス人の妻と日本人の夫。

夫はシェフで妻は主婦。

子供は4人。

 

両者とも例の合同結婚式で結ばれた夫婦を頭に素直な子供たちがいて

一致団結した家族に見えた。

度を超えた額の献金はしていないようだった。

でも協会の勧誘活動などには熱心だったようだ。

不思議なことに私は彼らの勧誘活動にほとんど誘われなかったし、

何かを買わせようというそぶりさえ見えなかった。
(ど貧乏を見抜かれていたからか・・・💦)

 

基本的にとってもいい方たちだったし信心のおかげで幸せだとも言っていた。

ちらっとかじりだけ話してくれた基本的な教義もほとんどは特に問題だとは思わなかったし、むしろ感心する面もあったくらいだ。

だから信者と教義をとやかく言いたくはない。

(とは言っても、今回暴露されたさまざまな情報については驚きを隠せない。)

 

当事件

でもこの山上家の献金額は考えられない。

ただ思うことは、母親はそれほどまでに悩み苦しみが多かったということなのだろう。

そして多分、この協会の教えを聞いて救われたという気持ちにさせられたのだろう。

でも・・・・

家族をここまで犠牲にしてまで

最低の生活を守れないほどに陶酔していた母親の行動に苦しんでいたのが子供たち。

なんということだろうか。

こういうことをするから宗教が嫌われるのだ。(当然の報いか・・😓)

特にこの宗派・・・。

だから・・・

人の弱みにつけ込むな!って思う人がたくさんいるのは当然のことだ。

でも献金を勧めている側は本当は誠実で真摯な気持ちから勧めているということも考えられる。

ただ・・・生活できないほどの・・・借金を抱えるほどの・・・犠牲って・・・

やっぱり納得がいかないとほとんどの人が思っていることだろう。

 

それでも宗教団体も全ての教えが悪ではない。

これだけ大きな団体になったということはその教えに惹かれるような魅力があったからに違いない。

ただ人間的に未熟で権力を悪用した一部の運営側の問題が大きかったのだ。

 

そして今回その闇がおおやけに暴露されてしまった。

政治との絡みも暴露されてしまった。

だから山上氏の思惑が思いもしない方法で通ったことになった。

 

結果的にやっぱりこれは宗教団体の問題であると誰もが思うだろう。

それでも親の問題も関与しているとも言える。

 

親の言い分

宗教二世が「この親の元に生まれて無理やり信心させられて本当に不幸だった」

「無理やり協会に連れて行かれて迷惑だった」

と言っているケースも多いようだ。

ただそれは別にこの宗派だけに限ったことではない。

 

親は良かれと思って

子育てに臨む。

それには宗教も入るし

習い事も入るし

小学お受験なども入る。

それでこの子育ての方法に当たり外れもある。

どうにもならない経済状態というのも家庭には存在するから各子供にふさわしい子育ても無理だったりもある。

 

それに文句を言いたい気持ちもわかる。

最低の親と言いたいかもしれない。

でも結局親は、

自分が良かれと思ったことしかできないのだ。

良かれと思ったことができないこともある。

 

山上家はどちらかというとネグレクト。

そこまで宗教にのめり込むのはやっぱりまずいと思う人が多いのは納得がいくことだ。

そこまで献金などしない方が良かった。

(なんで協会はそこまでお金が必要なわけ?救いは基本的にはタダのはずだけど・・)

 

想像がつくことは

家庭をなおざりにしてまでのめり込むほど母親の精神は粉々だったのだろう。

宗教団体に全ての望みをかけていたほど悩みが深かったのだろう。

それともただ単に’No'と言えなかっただけなのだろうか。

それならやっぱり弱みにつけ込まれたとしか言えない。

 

親も人間だから、まともに子育てできないほど心が崩壊する時もある。

子供もその道連れとなり迷惑をこうむることもある。

宗教と伴うか伴わないかにかかわらず、こういうのは結構あるケースではないだろうか。

 

息子の言い分

精神が屈折する人に限っておとなしく真面目な人が多いように見受けられる。

だからこの優秀で真面目でおとなしい息子が犠牲となった。

私も心から彼に同情したい。

殺人行為は悪くても彼を叩く気持ちには到底なれない。

どうにもならない心の屈折と苦しみが彼を現状に追いやったのだ。

 

多分彼は母親思いの息子だったに違いない。

壊れてしまった家庭に対する責任感が強かったに違いない。

 

優秀だったのに行けたであろう大学も行けなかった。

どうにも挽回できない我が人生に悩んでいたであろう。

だから41歳でこういう行動に出てしまった・・・。

可哀想に・・・。

 

不幸をバネに生きることもできるけど・・できない人もいる

でも・・・

結局・・・

大学に自力で行こうと思えば行けないこともないのだ。

おまけに大学になどいかなくとも経済的な成功を収めることは可能だ。

 

確かに壮絶な子供時代だった。

でも・・・アメリカにも壮絶な子供時代を送ってきた人がたくさんいる。

世界には現在も’もっと’壮絶な人生を送っている人がごまんといる。

そもそも世界のほとんどはものすごく貧乏なのだ。

地球は恵まれない人々で埋まっている。

思うような人生を送れない人ばかりなのだ。

 

難民になって国を追われ将来どうなるか全く予測がつかない人もたくさんいる。

10年以上も難民としてテント生活を強いられている子供たちもいる。

当然学校なんてずっと行っていない。

飢餓で死んでいく人もいる。

家族が食べていくために売られていく子供達もいる。

女性だからという理由で教育を受けられない国もある。

ずっと戦争が止まない国もあり今日生き抜くだけで精一杯の人もいる。

言論の自由がない国もある。

世界を見るともっと大変な国はいくらでもあるのだ。

その中で真摯に自分なりに頑張っている人も多くいる。

 

それに比べれば日本は全然マシ。

確かに問題がないとは言えない。

貧困もある。

でも後進国の人々の苦しみとは比べものにはならないだろう。

先進国のはずのアメリカにだって日本より崩壊した家庭もある。

 

それに対して

日本には非常に普通に暮らしている人が多い。(例外はいつもありますが・・)

基本的にやっぱり平和な国なのだ。

お給料は大したことがなくてもまともに美味しいものを食べて生活している人が多い。

大学生は親の血肉のお金で大学に行かせてもらっているけど、あそびボケている人も多い。

そういう同世代に囲まれていたら自分の境遇を卑屈に思うようになるのも当然のことだ。

 

日本は世界の少数派である先進国の一つ。

世界での地位を誇る国だけれども領土だけ見れば小さな国。

その小さな日本という国の中で、自分が世界で一番かわいそうで不幸だという考え方は害あって利なしではないだろうか。

 

夫の勤務する大学には自力で大学に行っている学生が結構いる。

親がお金がなくても、どうしても行きたかったら自分でやるのだ。

もちろんアメリカにはそれができる制度があるからできる。(借金を抱えることになるけど・・借金を抱えてもいいくらい大学に行きたいかどうかが決断の鍵なのだ)

日本は以前よりは良くなってきているようだけど・・・やっぱり欧米と比べるとイマイチ。

欧州ならただ同然で行ける。

 

ちなみにアラブ系移民の息子で、無名大学からハーバード法律学院に進んだ学生もいる。

親は当然貧乏で何も助けられない。

彼は一生懸命だった。

 

デトロイトのゲトー出身で、父親は刑務所にいて、母親は仕事を三つも掛け持ちしていて、そんな家庭の子供だけど、生活費も学費も全部自分もちで立派な成績で卒業し、仕事にも就いてしっかり稼いでいる卒業生もいる。目標はお母さんに家を建ててあげることらしい。一度会ったことがあるけれど明るくて頑張り屋さんで感じのいい青年だった。

 

私の義理の弟は親が離婚から経済的に困窮したこともあり大学に進学しなかった。

彼の夢は会社経営者になること。そしてその通りになった。

必要なことは自分で学習したのだ。

彼の姉は私立の音大に合格はしたけど、最初の年の入学金と学費だけ母親が(借金して)払ってくれてそのあとは全部本人が払った。学期中はずっとアルバイト漬けで、夏休みも掛け持ちでアルバイト。同級生は裕福な家のお嬢様ばかりで、世界が違うと言っていた。でもそれに卑屈になることもなく、与えたれた環境のもとで頑張っていた。卒業式には声楽部の総代として代表で歌を披露した。

 

最後に大したことないけど自分の例。

自分の精神は強くもなく頑張り屋でもなく頭脳も全く優秀でないけど・・・

学校に関して言えば苦境をバネにした方かもしれない。

以前に話したようにわたしの実の両親は4歳の時に亡くなった。

頼る人がいなかったから大学も自分でどうにかするつもりだった。

それで私がとった戦略は留学。

あの当時はアメリカの方が学費が安かったからだ。

修士課程はより安価なイギリスにした。

博士課程も一番安いところで奨学金。

お金がないならないなりに自分でできることをすることにした。

 

助けてくれる人などどこを探してもいないとわかっていたから期待などしない。

こうだったらいいのに、なんて思わない。思ったところで状況は何も変わらないからだ。

他の人とも比べない。

そもそも生きていくだけで必死で他の人が羨ましいなんて考えている暇なんてなかった。

別に自分のことを自慢するわけではないけど、

大学に関して言えば、先進国で本当に行きたければ絶対に可能。

(その後がイマイチ成功してないのですが・・・😅)

 

でも・・・

境遇と家族のせいにしている限りは、そこから這い出すことなどできないのだ。

(今も自分に言い聞かせてます・・・😅子供のせいにするなと・・・😅)

 

逆境に潰される人。

逆境に負けない人。

その差はなんだろうか。

精神の強さだろうか。

逆境を乗り越えるにはそれをバネにして生きるということをしているようだ。

逆境に負ける人は、もしかして・・・生まれつきの性格なのだろうか。

 

母親が破産しても彼がしたわけではないし・・・

確かに子供の時は何もできない。

でも大人になったら・・大変でも自分は自分で頑張ったらよかったのに。

(でもそれができないほど精神を病んでいたのかもしれない・・・)

 

励ましてくれる人も相談に乗ってくれる人も周りにいなかったのかもしれない。

友達もいなかったみたいだし・・・孤独で悶々として悩んでいたのだろう。

 

仕事は色々点々としていたようだけど・・・

それもどうにかして人生を向上させようともがいていた証であると思う。

優秀だと自分でわかっているから現状に満足できない自分に苦しんでいたのかもしれない。

 

そして・・・

最終的に・・・

その優秀な頭脳を武器作りに役立ててしまった。

他のことに使えたのに・・・・。

これで彼の人生は完全に狂ってしまった。

後戻りのできないことをしてしまったのだ。

 

彼は家庭の犠牲者であったかもしれない。(宗教団体の犠牲者でもある・・・)

でも他に人生を切り開く方法があったような気がしないでもない。

だとしても彼にはあれが精一杯だったのかもしれない。

犠牲者となった元首相とその家族には気の毒でもあるけれど・・・

犯罪者として一生の汚名を追うこととなった彼の境遇も哀れであると感じる。

 

逆境を跳ね返す強い精神が彼には欠けていたのかもしれない。

それなら100%彼のせいではないとも言える。

自分を取り巻くさまざまなネガテイブな出来事に振り回されたとも言える。

 

いずれにせよ、今回の事件の根本的原因はやっぱりあの組織かなと思う。

これで他の宗教団体もとばっちりを受けることになるし、

徹也さんの人生は完全に狂ったし

彼の母親の悲しみも想像を超える世界だろう。

我が子が自分のせいで元総理を殺めてしまい、犯罪者となり、

親子共々世界中で一躍有名人となってしまったという苦しみ。

(世間に顔向けできない・・・)

 

そして最愛の息子と夫を急に失った母と妻の悲しみ。

 

世の中は理不尽で不平等で理解できないことで満ちている。

そしてそれが悲しみや苦しみの原因となることが多い。

 

ドクダミママ至言

たとえ周りでどんなことが起きていようとも

不幸に見舞われたとしても

それをバネに挽回はできる。

それは困難な道かもしれない。

でも悔しさは跳ぶためのバネになる。

結局ほとんどのことは自分次第(全てとは言わない)。

我が子の成功も本人次第。

逆境に勝つか負けるか・・・それも半分生まれつきの性格が大きくものをいう。

 

我が子にしっかり言っておこう。

社会と親のせいにしてはいけないと。(特に親のせいにするなと!)

逆境に負けてはいけないと。

 

そして「悪を憎んで人を憎まず」

を親も実践し、子供にも伝えていこうではないか。