「何歳になっても子供は子供」とはよく言ったもので、
親にとって我が子は何歳になっても心配が尽きない。
だからついつい口出しをしたくなったくる。
でもやはりそれはできる事ならしないほうがいいかもしれない。
シルビアさんの家の例
歩いて15分ほどのところに友人がいる。
男の子4人と女の子2人のお母さんだ。
娘は両方とも申し分のないタイプ。
でも息子は一人を抜いて皆めちゃくちゃ。
というか、正確に言えば、ずっとフラフラしている。
つまり(ずいぶん前に)皆大学に入学したけれど、選考を変えてばかりで留年を繰り返し結局卒業していない。プラス何かの目標に向かって一生懸命というのもない。ただ生きているだけ。
そんなフラフラ息子たちを親はずっと我慢して経済的なサポートをあげていたのに、これじゃあやってられない。
アメリカで就職しそれなりの収入を得るには高校以上の学歴は必須。
別に4年生大学でなくともいい。
何かの知識または技能があることを証明できなければ就職は難しいからだ。
でも行かなくとも成功する人もいる。
確かにそう。
でも、学校に行かないで競争に勝つにはそんじょそこらの努力では無理。
もし学校に行かないのなら、資格試験を受けるというのもある。
でも、その場合は遊びたい誘惑を蹴り自習で勉強を続けられるほどの自制心がないと無理。
就職しないならフリーランスという手もある。
でも特殊な技能や才能が必要とされるし、ただ遊んでいるタイプは無理。強い意志と集中力と並ならぬ勇気が必要。つまりかなりのオタク性を発揮していないと無理。
四六時中ゲームやって遊んでいるタイプはまず無理。でも勝って勝って勝ちまくるほどのプレイヤーなら話は別。
憧れるのは誰でもできる。夢を見るのも簡単。
本当に実際に自力で腰を上げて行動に移し、目標にたどり着くまでそのやる気を持続させられる人はどのくらいいるのだろうか。
おそらくほとんどの人はできない。
だから自力でできない人を後押してあげるために学校がある。
彼女の息子たちはずうっと最低賃金で人生を謳歌していた。
(最低賃金でどうやって謳歌できるか?食べていくだけで精一杯でしょうが???)
そこにきてこのコロナ。
彼らは仕事を失い、経済的に困窮するようになった。
でも頭を下げて実家に帰るほど謙遜でもないし、口うるさい親の顔を見るのもいや。
(今まで準備を怠ってきたバツなんだからこの辺で反省したら?Wake-up callだよ!)
そこでズーズーしく親に泣きついてきた。
お金を恵んでください、と。😭
夫は助けたくなかった。でも妻は可愛い我が子が苦しんでいる姿に耐えられない。助けないことに罪悪感も感じる。だから夫を説得して末娘の大学の学費と生活費に上乗せして3人分の息子たちの生活費を全部払わせた。何ヶ月も。
いくらしっかり稼いでいたとしてもこれではたまったものでない。
だからそのしわ寄せとして家の支払いを怠ってしまった。
よって家は銀行に差し押さえられてしまった。😭
子供たちが自立に失敗すると問題は退職できないだけでない。
家を失うこともある。ストレスで病気になることもある。
実際、シルビアはストレスから心臓発作を起こした。
親不孝者め💢💢💢💢💢
シルビアに心臓発作の理由はと聞いたら、「私には息子が4人もいるからよ!」と嘆いていた・・・
うちの息子たちも人のことは言えない。ただめちゃくちゃの種類がちょっと異なるだけ。
(心臓発作はまだないけれど、身体中の細胞が痛い感じ・・・)
彼女のいうことを聞いていてハッとしたことがある。
彼女の子供たちは我が家の子供たちと比べて年齢層が近いけれどちょっと上。
つまり息子たちは皆20代真ん中から30代前半。
はっきり言って、こんな年齢の息子たちに何を言っても聞かないだろう。
でも彼女は今も彼らの間違った生き方を指摘するそうだ。
あのー
シルビアさん!いくら言っても無駄だよ。
言えば言うほど嫌われるし、自分の考えに頑なに固執し生き方を変えようとしないだろう。
けれども彼女の言い分はこれなのだ。
「私が教えてあげなければ誰が教えるの?
正しいことを教えるのが親の務めというもので、親の言葉が聞こえなければ、彼らは世の中の声に(負け組同世代の声に)耳を傾けるに決まっている」と。
確かにそれは当たっている。
人生が狂ってきたときに、「ああ、そういえばお母さんがこんなことを言ってたなあ〜」と思い出してもらいたいから言っているのだ。
わかるけど、
聞こえてきても無視することも充分可能だよね。😅
それに散々口出ししてきたでしょ。もういい加減やめたほうがいいよ。
実は私も同じことをやっていた時期がある。(無視じゃあなくて、口出し)
でも効き目がないのでやめたのだ。
そもそもこんな大きくなった子供たちにそんな母の思いは通じないものだ。
言っても無駄。
言うだけがっかりする。
口出しすればするほど彼らは親の期待から遠のいていくものだ。
だからか、彼女の3人の息子たちは親が落ち込むほど誰も自立できていない。
夫は公認会計士でしっかりものだ。シルビアは良妻賢母を絵に描いたような女性。
どうしてこんな親からあのような息子たちが?と疑いたくなる。
たった一つ考えられるとしたら、シルビアが「我が子に対する愛」から、この「口出し」を続けてきたことかもしれない。
言わない
言わないで本人たちに人生の責任を負わせるのだ。もう大人なのだから。
言えば言うほど反抗するだろうし、責任感も養われることはないのだ。
言わないことは辛いことでもある。
親としてはどんなに嫌われても言いたくなる。
でも考えていただきたい。
結局痛い思いをしないと人はわからないのだ。
痛い思いをして二度とこんな目に遭いたくないと思えば立ち直るように努力もする・・・かもしれないし、諦めて自暴自棄になるかもしれない。それも本人の選び。
我が家の息子たちも全員痛い思いをしてそこから学んでいる。
親としてそれを陰で見守ることは苦しいのだ。😞
でも、それしか成長への道はないように感じている。
口出しすることは助けること?
口出しをすることにより親は子供を「助けている」と思っている。
助けないと「冷たい親」なのではと、思うこともあるだろう。
しかし、失敗の方程式はすでに教えてある。
それに従わなかった息子の尻拭いをなぜしていかないといけないのだろうか。
尻拭いをすればするほど息子というのは大人にならないのだ。
はっきり言って
息子というのはさっさと家を追い出し、放っておくのが一番いいのだ。
そうしなければ母親が甘やかしていつまでたってもアマちゃんのまま。
そもそも
助け舟を出すのは親の心を安定させたいがためである。
本当は子供のためにはならないのだ。
でも、もし起き上がってこなければ?という不安が過ぎることもあるかもしれない。
でもそれが生きていくってことなのでは?
特に男性の世界は弱肉強食。弱いものは淘汰されてしまうのだ。
淘汰されたくなければ強くならないといけない。
強くなってもらうためには甘やかしは効き目ゼロ。
母親の優しさは必要、でも立ち直って欲しかったら痛みを経験させることは必須のように思える。
娘はこれとはちょっと異なる。でも娘も苦労をしないといけない日が来る。
子供に任せる
やはり
もし親がさんざん警告していたことが本当になったら、
その解決には本人たちが当たらないといけない。
親は泣いてもいい。怒ってもいい。
でもそれ以上はNG。
我が子の不幸を後方から見守る事しか許されてはいないのだ。
彼らの人生は彼らのもので親とは関係がありそうでないのだから。
苦労は買ってでもしろ、とはよく言われるが、本当だと思う。
親がのこのこ出ていくと苦労から得られる成長の機会を奪うことになる。
口出ししないで本人の決断に任せる。
いつの日か親の言っていたことがいかに正しかったかわかる日が来るのだ。
だからその日を気長に待ち続けるしかない。
待ち続けることができない人は、諦めた方がいい。
待つか、諦めるか。
それしか選択肢はない。😢
ドクダミ至言
成人した子供(18歳以上)にはお願いされない限りは口出し厳禁。
子供は自分なりに親の知らないところでいろいろ試行錯誤しているから黙っていること。
例外は、とっても危険なことをしている(しようとしている)場合だけ。