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ドクダミママ至言

母業落第の果て:もっと早く知りたかった子育てへの答え

我が子が差別対象になったらどうしたらいいのか

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アメリカの人種差別への抗議デモ。(出典:http://asamnews.com/2019/04/02/poll-finds-most-dont-think-asian-american-face-lots-of-discrimination/

アメリカの闇

アメリカという国は人種差別が激しい。

これをアメリカの闇と呼ぶ。

多くの市民はこの闇はこの地に深く根付いていて決してなくなることはないと見ている。

 

白人の中にはこの大地は白人の土地 'White men's land"であると堂々と公言する人もいる。

(アメリカ先住民の地でしょう???白人は彼らを迫害しこの地を横取りしていった人たちでしょうが?)

全ては代々伝わる偏見と無知からきている。

昨今は、アジア系への差別や迫害が顕著になってきてデモも全米で多く見られる。

 

人間は人種が同じでも対立を止めようとはしない。

ほんの少しでの相違点があると仲間外れにしようとする。

それならもし人種や民族が異なるなら一体どういうことになるだろうか。

同じ国に住んでいて仲良くできない。

これは大問題なのだ。(イスラエルの現況も見ていただきたい😰)

 

当然自分もそれに巻き込まれる。

この国に30年以上住んでもとても母国とは呼べない国なのだ。

ここに属さない。

さらに感じるに、この国の人は私にここに属してほしくないのだろう。

でも自分に対しての差別は慣れているのでまだいい。

どうせアメリカとはこんな国なのだと半分以上諦めているから。

 

ただ我が子に差別の矢が向くとそれは話が違う。

これに対して憤りを感じることを隠すことはできない。

何事もなかったかのように過ごすことも不可能だ。

教会などでは右の頬を叩かれたら左の頬も差し出しなさい、などと言っているけど

こんなことはマイノリテイーはできない。

叩かれたら、自分の存在をかけて抗議しなければ、ふみつぶさたままでおしまいになる。

文句がないということは自分の意見がないということ。

つまり差別されても別にいいということになるのだ。

今後も引き続きそうしてもらって全く異議なしと言っているようなものなのだ。

それがアジア系の市民の典型的な行動様式とみんな思っているらしく、それを利用する人も後を立たない。

立ち上がらないと踏み潰されて泣き寝入りを余儀なくする国。

弱い人は淘汰され忘れられた存在となっていく国。

全部自分のせいとも言われる国。

闇の多い国。

それがアメリカ。

 

息子への差別

実はつい最近大学を卒業した三男が仕事を探していたけれど

400社近い応募の後・・・

ついに・・・・

あきらめた。😓

 

彼は面接まで漕ぎ着けることも結構あった。

面接時も大変褒めちぎられてかなりいい線を行っていたこともたくさんあった。

ちなみに

息子のレザメはかなり立派らしい。

成績は上位の方。

仕事の経験もある。

大学の学習とは別にさまざまな資格を取得するためにも勉強も続けている。

すでに資格試験にも合格している。

大学でリーダーシップの責任も経験した。

推薦状も文句ないほどいい。

外見もいい(らしい)

性格もとてもハキハキして明朗。

 

それなのに・・・棒にも箸にもひっかかからない理由は一体なんなのか。

一つはこのご時世。

もう一つは重大な問題。

つまりアメリカの闇。

この可能性は高い。

現に今、失業率が一番高いのはアジア系らしい。

やっぱり・・・。😰

phys.org

下記のリンクは前回の景気後退時の記事。現況と類似しているので参考になるはず。

www.epi.org

最後の面接はエリート企業だった。

あちらが息子をリンクデンで見つけコンタクトをとってきたのだ。

なんでも息子の応募資格は競争相手と比べて目立つほど良かったらしく、是非申し込んで欲しいとあちらから押してきたのだ。それも2回も。

息子はそんなに言うならと応募した。

それだから応募者の中では一番候補にいたらしい。

面接中も、「君のような応募者は他にはいない」と言われていたとか。

それは大袈裟なアメリカ人の癖ということも考えられる。

しかし今回はどうもかなり本気らしく聞こえたらしい。

これはひょっとして、ひょっとするかも・・・。(^_^)

期待は大きかった。

実際、全てがスムーズに進んでいたように見えた。

 

しかし、息子は・・・

面接の終わりくらいに自分が半分日本人であることを思わず口走ってしまった。

それも誇らしげに。

ばか。😓

人種のことは絶対に口走ってはいけないと言われていたのに、またやってしまった。

 

この国の面接で私的なことは言ってはいけないのだ。

人種のことなど絶対ご法度!

そもそも彼は言わなければアジア人には見えない。

でもちょっと何か混ざってるかもというレベルだけ。

米国では1%でも他の人種の血が混ざっていれば血統書付き人間ではなく雑種扱いとなる。

それで全てがおしまい。

 

そして案の定。息子はこの仕事もとれなかった。

その後、NPO法人のインターンシップをすることにした。

と言っても倉庫勤務。

倉庫なら人の目に触れないし、有色人種にピッタリと言いたいのだろうか。

白人と競争しない仕事ならいいということだろう。

だからとってもらえたのか・・・。

 

でもそれも3ヶ月の雇用だけ。

3ヶ月すぎたらどうするのだろうか・・・。😓

彼の目が覚める日はいつなのだろうか。

もしかして今までの不合格もみな人種差別が関連していたのだろうか・・・。

 

アジア系の戦略とは

親は数ヶ月前から仕事が採れない恐れもあるから大学院に申し込むようにと言っていた。

でも彼は早く社会に出て働きたいのでそれに意味を見出せなかった。

しかしどんなに彼が頑張って仕事を探してもこのご時世。就職は期待できない不安が日に日に高まり(さらに人種差別でもっと困難になることも予期して=親の考え)、ついに重い腰をあげて申し込むことにした。

そして上記の会社からの不合格の連絡で落ち込んでいる時に、大学院の合格通知が来た。

ボストンの有名大学院。

これが過去6ヶ月の間に起きたたった一つのいい知らせだった。

 

この国ではアジア系はこうやって生きている。

決して非行に走らず、優等生で通し立派な大学に行き、さらなる高学歴を目指す。

つまりやれることは全部やる。

それでも差別対象になるのだ。

でも白人はここまでしなくとも仕事にありつける。

だからアジア系にはもっと戦略が必要。

 

なぜ競争相手が白人かというとこういうこと。

黒人は低層の人がほとんどで、競争相手ではない。

ヒスパニック系も大卒は少ないし、競争相手ではない。競争相手はアジア系と白人。

でも主に、ホワイトカラーフィールドを占めている白人。

白人のホワイトカラー市場にアジア系が挑戦してきているから、とられないように白人はこれを必死なって守ろうとしている。ここは俺たちの縄張りだと言わんばかりに。

だから間口が広いビジネス分野へは入るのが大変なのだ。

 

ビジネス専攻なんてやめたほうがいい(と息子にも言っていたけど、聞く耳持たず・・😅)。

理由は白人と熾烈な競争になるから。

まあ、数ヶ国語がペラペラとか希少特技があれば大丈夫ということもある。

(あれだけ言ったのに息子は日本語を学ばなかった。だからバイリンガルではない。

子供のレベルでちょっと話せ読み書きができるだけ・・・親の勧めに従わなかったのでこの結果!そうれみろ!👊)

 

医学、法律、工学、科学、IT関係、及びアカデミア・リサーチ(科学方面)関連でないと差別対象から外れることが難しい。(これでも差別はあるけどまだマシ・・・)つまり簡単には辿り着けないようなピラミッドの頂上なら競争相手も少ない。そこを目指さないと行けない。

この意味はつまり・・・

三角錐の上に行けばいくほど面積も狭くなり体積も減る、つまり競争相手数が減るということ。三角錐の一番下は、面積も広く体積も重い、イコール一番下で間口が広く入りやすい。でも競争相手がたくさんいるということ。

 

飛び抜けた特殊技術や知識のないアジア系が企業に入るのは難しい。

入っても管理職に就ける確率はもっと低い。

白人の男性が仕切っているからだ。

それなら自営業の手もある。

でも自営業だって十分な顧客を確保することが難しい。

 

アメリカにこんな言葉がある。

bamboo ceiling(竹の天井)

glass ceiling (ガラスの天井)

 

竹の天井とはアジア系の出世を阻む天井を指し、

ガラスの天井とは女性の出世を阻む一見見えない天井のことを指す。

天井とはこれ以上上に行けない限界を指している。

 

しかしこれを突き抜ける人もいる。

ただ生半可な努力と戦略では無理。

アジア系特有の謙虚な態度もマイナス。

強く人を押しのけていくようなタフな個性ならアジア系でも突き抜けられる。

そもそもズーズーしいのはこの国では美徳なのだから。😅

しかしアジア系は一般的に(外面は)おとなしいと来ているからとっても不利。

 

戦いは止まない

自分の国なのに、努力しているのに・・空回り人生。それは始まったばかり。

親は息子が今後も生き延びりをかけて沢山の激戦をくぐり抜けないといけないことを予知している。

 

我が子が差別対象になれば、親も戦闘体制に入る。

アメリカのアンフェアで熾烈な競争をアジア系がくぐり抜けるためには、白人よりずっと上を目指さないといけないのだ。味方は同人種だけ。

アジア系がどんなに優秀でも立派な大学を出ていても、それよりレベルが下の白人が雇用される国なのだ。それなら雇用資格条件を上げることに意味はないと思われるかもしれない。

いや、それがあるのだ。

条件を上げなければ、もっと差別対象になるからだ。「だから有色人種はこのレベル」で片付けられ、それなりの仕事しか見つからない。たとえ能力があってもだ。

 

我が子が差別対象になり、縁故も無理(人種が違うと紹介してくれない)となったら自分一人で頑張るしかないのだ。しかしどうやって・・・?

 

ニコニコ笑ってどうにかなると言い続けたいけど、最近はこれにも無理があると感じている。

この国にいる限りは緊迫した精神状態が続く。

自分の白人の友人にはわからない世界。

彼らの子供が成功しない悩みなどアジア系の親の悩みとは比べ物にならない。

白人が成功しないのは怠けているからに他ならない。麻薬で人生を崩壊させたケースも多い。

アジア系は、そういうケースは少ない。

なのに、そこまで真面目に頑張っても認めてもらえない現実に辛さを隠すことができない。

 

こんちくしょう!!!!!👊

 

だから!

つまり!

 

アメリカで子育てをしている親は天使のようになどなれない。

怒りと憤りを抑えながらなるべく冷静に立ち向かう努力しかできない。

しかし戦闘体制を崩すこともできない。

生きのびりにかかっているのだから。

なんたって福祉に一生お世話にもなれない。

まずもって大卒の男性は助けてもらえないのだ。(長男が過去にやってみたけど無理だった)

それにアジア系は福祉にお世話になったりしない。

家族で助け合うのが基本だから。(でも親の勧めに従わない人は助けられません・・・😅)

 

息子が大学院を卒業してもその後に仕事にありつけるかなんて保証もない。

ただ未来を信じて進むしかないのだ。

今回のアジア人へのヘイトクライムへの抗議で他人種が私たちの現状に対して目を開けてくれることを願い、行政もなんらかの対応をしてくれることを願うしかない。

 

日本人である母の血が彼らの人生を大変なものにしているかと思うと悲しい・・・😭

 

ドクダミママ至言

我が子が差別対象になると親は戦闘体制に入りやすい。

それは往々にしてストレスの原因となる。

我が子が差別されることは自分がされるより辛いものだ。

している当人を追いかけていってホースで思いっきり水でも撒いてやりたい気分。

でもこんな時、親としてできることは無知と誤解を解くように努力すること。

それでも改善しないなら・・・所詮人も社会もなかなか変わらないと諦めるしかない。

戦うのが疲れたなら、それでもいい。

 

罪と悪の多い社会。

そんな社会にいて苦しむ人はたくさんいる。

変えられない時はそれを受け入れることも必要。

変えられるなら変えるように努力することにも意味がある。

覚えていおかないといけないことは、他人を変えることはできないということ。

そんな時は黙ってひたすら耐えるしかない・・・。

そして我が子に自分が受けた差別をよくよく覚え、他の人に同じことをしないように教えることによって社会が少しずつ改善していくのではないだろうか。